
聞きなじみのない言葉が多いですよね…。
アパレル業界6年目のTomoです。
今回は一般的な大学を卒業してアパレルメーカー、繊維商社などに就職した方向けに、「これだけは覚えておきたい!」用語10選を紹介します。
覚えておかないといけない用語はたくさんありますが、僕が当時「読み方がわからない」「全く意味が推測できない」と感じたものを中心に10個選んでいます。
普段の業務の参考になれば幸いです。
1.生機(キバタ)
染め(後加工)をする前の生地のことです。
編物であっても織物であっても、生機と呼びます。
色は白色のことが多いですが、これは糸の色であって、白色の生地ではありません。
(白色にも種類があり、きちんと染色、漂白をして白色にしています!)
2.布帛(フハク)
織物の別名です。業務では布帛と呼ぶ方が多い気がします。
布帛については以下の記事でも説明していますので興味のある方はこちらへ
3.撚り(より)
糸に対してねじれをかけること、またそのねじれを指します。
撚りをかけることで強度が増したり、生地にした後でゆがみが起きるのを防いだり、といった効果が期待できます。
また表面の感触や光沢も撚りによって変わってきます。
強い撚りを強撚(きょうねん)、弱い撚りを甘撚り(あまより)と言います。
4.放反
縫製工場で届いた生地の梱包をといて、生地を広げてリラックスさせる作業を放反と呼びます。
日本の生地を海外の工場で縫製する場合には、船便での長時間輸送により、固く梱包された生地は縮こまった状態になっています。
それを縫製する前に本来の状態に戻すために生地を広げて、リラックスさせておく作業が必要になります。
5.スポンジング
織物の寸法変化を安定させるための加工を指します。
縮絨(しゅくじゅ)とも言います。
織物は生産の際に様々なストレスがかかっているため、そのまま裁断、縫製してしまうと製品の段階でゆがみが生じることがあります。
(全ての生地で起こるわけではないです。)
それを防ぐために生地を熱や水分で安定した状態にセットする作業がスポンジングです。
6.地糸切れ
縫い針が生地の糸を切ってしまうことを指します。
僕もきちんと理解していなかったのですが、縫い針は生地を貫通しているものの、生地を構成する糸と糸との間を通過しています。
これが、間を通過せずに糸を切ってしまうことを「地糸切れ」と言います。
生地の糸が動きにくいと起こりやすくなります。
また縫い針の先端が欠けていたり、傷がついていたりしていることが原因の場合もあります。
7.ピリング
着用している間に生地の表面に毛玉(ピル)ができてしまう現象を指します。
毛羽立ちやすい、繊維が切れにくい、などの要因で毛玉ができやすく表面にとどまりやすいのでピリングが起こりやすくなります。
8.スナッグ
繊維や糸が引き出されてループができたり、引きつれを起こす現象をスナッグと呼びます。
密度が粗い生地で起こりやすい現象です。
9.パッカリング
縫製時に縫い糸に引っ張られてできる波うちのこと。
伸び縮みしやすい糸を使うと起きやすいので注意が必要です。
10.グレーディング
基本サイズのパターンを他のサイズに合わせて拡大・縮小することをグレーディングと言います。
単に等倍するわけではなく、1サイズ上げたら幅は0.1倍、長さは0.15倍といった形で細部を調整しています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
聞きなじみのない言葉が多いと思いますが、生産の流れ、企画の流れとセットで覚えていくと業務に生きてくると思います。
アパレル業界でキャリアを積んでいきたい方はTES(繊維製品品質管理士)の取得を検討してはいかがでしょうか。
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