新人アパレル企画担当・MD向け【海外輸入材料を使う時の確認事項】

型紙を引く姿 FASHION / APPAREL
写真ACの画像を使用

普段とは違う仕入先から材料を仕入れる際、実はリスクがたくさん潜んでいます・・・。

こんにちは、アパレル業界6年目のTomoです。

アパレルの企画担当の皆さん

皆さんのブランドでは材料をどのように仕入れていますか?

大手の商社や日本の生地問屋から仕入れることが多いのではないでしょうか。

そういった場合はそこまで気にすることはないのですが、海外から直接、もしくは小さな代理店を通して材料を購入する場合には注意が必要です。

最近はアパレルの見本市にも多くの海外素材メーカー、卸業者が出品しており、買い付けを検討することもあると思います。

今回は僕の経験に基づいて、海外素材メーカーや、小規模な卸業者との商談の際に確認すべき項目を5つ挙げていきます。

海外輸入材料の買い付けをご検討の方、ご参考になれば幸いです。

・工場での取り扱い時の注意点

・メーカーへの問い合わせ方法

・消費性能

・荷姿

・他の素材との相性

工場での取り扱い時の注意点


1点目は「工場での取り扱い時の注意点」です。

工場に生地が届いたからといって、すぐに裁断を始めるとは限りません。

もしも折りシワがつきやすい生地だったり、フワっとした状態に戻るのに時間のかかるウールの綿などがガチガチに梱包されて送られてきたら、荷ほどきしてから想定以上に時間がかかってしまうことになります。

また、湿度によって伸縮するような性質がある場合には保管する場所に気を付ける必要があります。

大手の商社であれば、こういった点はこちらから質問しなくても説明してくれたり、それを踏まえた梱包をしてくれたりするのですが、直接海外のメーカーや卸業者とやり取りする際には、必ず質問するべきだと思います。

思わぬ落とし穴があって生産ラインが止まってしまった、なんてことがないようにしたいですね。

メーカーへの問い合わせ方法

2点目は「メーカーへの問い合わせ方法」です。

卸業者経由で購入する場合には、品質上の確認や、トラブル時などどこまで卸業者がコミュニケーションをしてくれるのか事前に確認する必要があります。

商談が成立したは良いものの、「輸入手続きは行うが細かい確認はメーカーと直接お願いします。」と言われ、メーカー側には日本語を話せるスタッフが1人もいなかった・・・なんてこともあり得ます。

また、メーカーから購入する場合も、日本の見本市に来ている方がその会社で一番日本語が上手な方だという理解で今後のやり取りを想定したほうがよいでしょう。

日本語でのコミュニケーションが可能か、また可能な場合も品質や仕様などどのレベルのやり取りが可能なのか事前に確認しておくと安心です。

消費性能

3点目は「消費性能」です。

洗濯表示を決めたり、機能性をうたったりする際に「日本の基準」ではどうなのか、を必ず確認しましょう。

当たり前ですが、海外の基準と日本の基準は異なります。

現地の基準で提示されたデータしかない場合には、日本の試験機関でのデータの提出を求めることをお勧めします。

洗濯機洗い可の表示をつけたのに、洗濯したら縮んでしまったなんてことになっては消費者トラブルにつながるので要注意です。

荷姿

4点目は「荷姿」です。

これは見落としがちなので注意が必要です。

輸送費を抑えるために、小さく圧縮して梱包されてきた場合、放反(ほうたん:梱包された生地をリラックスさせて本来の状態に戻すこと)に想定以上に時間がかかることがあります。

どのように梱包されるのかも確認しておくと安心ですね。

他の素材との相性

5点目は「他の素材との相性」です。

染色の方法や、素材(ウールなど)によっては金属の付属材料(ファスナー、ボタンなど)と一緒に使用すると変色などが起こる可能性もあります。

こちらも製品になってから消費者トラブルの原因になる可能性があるので、事前の確認が必要です。

最後に

いかがでしたでしょうか?

今回は以上5点を挙げましたが、いずれにしても普段取引のないメーカーや卸業者とやり取りする際には自分自身の知識を総動員して、とにかく考えうることを質問することが大切です。

安価だからといって、採用して不良や消費者トラブルで逆に高くついてしまった、なんてことが無いように注意しましょう。

皆さんのご参考になれば幸いです。

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